FURYU Tech Blog - フリュー株式会社

フリュー株式会社の開発者が技術情報を発信するブログです。

あいちゃれ! ICT challenge+R NEXT 参加レポート

ソーシャルネットワーク事業部の盛岡(@n_morioka)と申します。  

さる11/23(土)に立命館大学BKCキャンパスにて、大学生向けのソフトウェア創作コンテストが開催されました。 その内容が素晴らしかったので、レポートしたいと思います。

「あいちゃれ!」とは?

立命館大学が主催している「ソフトウェア創作コンテスト」の略称です。 以下が公式HPになります。

http://www.ict-challenger.jp/

正式名称は、ICT challenge+Rとなっており、高校生版と大学生版があります。

今回は大学生版のレポートになります。各発表はUstreamで配信されていたのですが、現在発表内容は編集されてYouTubeでも見ることが出来ます。

コンテスト内容

各ファイナリストについて10分間のプレゼンと、3分間の質疑応答を行います。

ファイナルに選ばれた10作品全てが素晴らしい出来だったのですが、技術的に印象に残った作品について紹介してみます。

 

ネット人狼

自分が人狼を徹夜でやってて気になった…だけではなくて、WebRTCというかなり新しい技術を活かし、動画で人狼をリモートプレイしましょうというWEBアプリです。

ゲームコントーロル向けの通信は、動画と別チャネルかつWebSocketで実施しているという話で、同期問題の解決に非常に高い技術力を要したのではないかと推測。 デモサイトも公開されていて、ちゃんと動いているのが素晴らしいです。

 

SSlide

今回の最優秀作品! SlideShareの内容をPC/iPhoneアプリで共有しつつ、スライドの説明や質問のやりとりも同時に出来るというアプリ。

ソフトウェアの出来、デザイン、発想など非常に高い完成度を持ったソフトウェアでした。

サーバサイドの技術でもPub/Subメッセージングモデルを利用して同時コネクション数を稼いでいるなどの説明があり、実用的でチャレンジングな技術を用いている作品だと感じました。

 

自作Segway -kuroway-

とりあえず写真を載せる許可を頂いたので、見てもらいたいです。  

自作して、本当に動いてました!颯爽と昼食時にkurowayで現れて、ピザを持っていく光景はちょっと現実離れしてました! ハンドルの入力からモーターを回すまでの、信号ノイズ除去について説明されてましたが興味深く聞かせてもらいました。 あと発表にて、ICTじゃなくてCT(制御工学)やりました、というフレーズがあったり(個人的ツボでした)わかりやすい説明でプレゼンテーションもすごく楽しめるものでした。

 

不便ぇキー

協賛企業として、「フリュー賞」を贈らせてもらった作品です。

不便の益 (benefit of inconvienience) を目指したもので、端末ロック解除にユーザーの身体的特性を活かした、ジェスチャーによる解除手法を提供してくれるアプリです。

認識率などの質問が結構出ていたのですが、各種センサの時系列データをDPマッチングにより判定しているとのことで、これがなかなか本人以外はロック解除出来ない代物でした。

 

便利でも楽しくないものより、不便でも楽しいものを。そんなコンセプトが弊社の考えに似ていると感じました。

受賞者の荒木さんと弊社部長との密着度の高い写真

 

全体を通して

協賛企業側という立場ではありましたが、今回参加してみて思ったことを書いてみます。  

参加した感想としては 「ソフトウェアの質が高い」「チームでの開発がなじんでいる」「プレゼンがうまい」 ということを強く感じました。

ソフトウェア開発の技術力もさることながら、学生の日常的な活動の一つとしてソフトウェア開発が馴染み、それを共有する場もこなれてきている印象でした。

そう感じさせる要因として、10年ほど前の学生の状況から較べて以下のようなものがあるのかな、と思いを巡らしてみます。

 

  1. オープンソースクラウドの登場により、学生によるソフトウェア開発のハードルが下がり、動くものが出来るまでの労力が少なくなった

  2. スマートフォンの普及により、その端末で動く「こんなもの作ってみたい」という欲求が自然と高まり、ソフトウェア開発に興味を持つ人が増えた

  3. コミュニティや勉強会などの活動が認知されてきて、ソフトウェア開発という枠組みでの仲間を見つけやすくなった

 

今回のファイナリスト作品でも、違う大学の生徒がチームを組んで発表した作品がいくつかあり、とてもいきいきと楽しそうに見えました。自分たちの手で作品をつくり上げるという彼らのその姿は、学生から見ても魅力的でカッコ良く写ったのではないでしょうか。新たな開発者を呼び込んでいたかもしれません。

 

そうです、たまに忘れることもありますが、ソフトウェア開発はおもしろくてカッコ良いんですよ。

ソフトウェア開発に携わる身としては、今の学生たちがなんだかうらやましくもあります。本当にそのうち世界を変えてしまうようなものが発信されるかもしれません。

 

話が大きくなってきましたが、それくらい刺激を受けた一日でした。あいちゃれは来年も実施予定とのことで、また参加してみたいです。

少しでも現在の学生たちの状況が伝われば幸いです。それでは!