はじめに
ピクトリンク事業部開発部のnakaseです。 モバイルアプリ(Android/iOS)の開発業務を主に担当しています。
今回、開発部内の取り組みとして2023年度下期に「アプリスキル向上会」を実施したので、その話をしたいと思います。
背景
(以下、「アプリ=モバイルアプリ」として扱います)
ピクトリンクのアプリ開発において、既存のフレームワークやアーキテクチャをベースに機能開発を行なっていくため、日々の業務の中だけではなかなか新しい技術獲得・実践が難しい状況にありました。
もちろん、自己研鑽していくべきところではありますが、 私としてもモチベーション維持のため仲間は欲しいですし、 学びたいけど何をしたらいいか分からないメンバーのためにキッカケを提供する場は必要です。
また、開発部内でアプリ開発者が2チームに分散していることもあり、 アプリ開発者が一堂に会して情報交換する場を設けることも、今後の全体の開発スキル向上のため必要と感じていました。
そこで、定時後に集まり、アプリ開発に関するスキルアップのための時間をとることにしました。
実施内容
実施にあたり定義した要項は以下のとおりです。
- 目的:
- 今後のピクトリンクアプリ開発を見据えた、アプリ開発者のスキルアップ
- ありたい姿:
- アプリ開発者が、アプリ開発のスキルを所持しており、日々スキルアップ出来ている状態
- アプリに関する新しい技術情報を常に収集しており、それをプロダクト開発に活かせる状態。そのマインドがメンバーにある状態
- 対象者:
- アプリ開発者(開発部)
- 実施時間:
- 週1h、18:15-19:15
- 実施方針:
- 各々、今後のプロダクト開発を見越して習得したいアプリの技術について共有する時間とする
- 全員で同じことを学習するわけではなく、ソロor同じジャンルの場合は協力しながら勉強する
- 一方的に学ぶ勉強会ではない、自分で情報を仕入れて学んでいく
- 参加者については下期終了時点で、必ず成果物を作り、それを発表すること
- ※成果物 : 記事・説明ができる資料・テストアプリ・実際のプロダクトへの反映
- 各々、今後のプロダクト開発を見越して習得したいアプリの技術について共有する時間とする
定時後開催ではあったのですが、ありがたいことに 当時の開発部のアプリ開発者全員に賛同をもらい、自分も含めてメンバーは6名となりました💪
目標設定
今回は「最後に必ず成果物を作り、それを発表する」ことを参加の必須条件としています。 (なんとなく参加するだけ・聞いてるだけで技術習得できたと満足した気にならないため)
そこで、メンバーには目標を設定してもらいました。
目標(例)
- 研修で作成したAndroidアプリのUIをJetpack Composeに置き換える
- SwiftUIを使ってピクトリンクアプリの1画面を置き換える
- 未実装のユニテの実装、今後の運用についてドキュメント化 etc....
アプリのことであれば何でもOKと言う話だったのですが、 Android/iOSでモダンな技術を学んでみたいと言う方が多かったです。
実施スケジュール
実施期間は 2023/12 ~ 2024/3 の4ヶ月間で、以下のスケジュールで行いました。
- 第1回:方針の確認、この場で学びたいことのアイデア出し
- 第2回:上記を受けて、目標を詳細化 → 確定
- 第3~13回:アプリに関するトピック共有タイム+もくもく実装タイム。疑問点などは適宜メンバーに相談してOK
- 第14~15回:成果共有
- 最終回:振り返り
なお、実施にあたってMiroボードを活用し、スケジュール通り進んでいるかなどを可視化し、共有できる状態としました。
実施結果
約3ヶ月のアプリスキル向上会を終えた結果ですが....
無事全員、成果物を作り上げることができました!👏
メンバーが参加出来ないことも多少はありましたが、 会の趣旨を理解してもらい、別途勉強時間を確保するよう動いてくれたことも、結果につながったかと思います。
また、実際に着手してみて当初の目標が難しいと感じた際は、参加メンバー合意の上で軌道修正を行なっていました。目標の柔軟性を設けたことで、最終的な達成感を得られるように動けたのも良かったのではないでしょうか。
振り返り
会の最後には振り返りを実施し、以下のような意見が上がりました。
✨KEEP✨
- 学びの習慣がつけられるのがよかった
- 強制的に時間を設けることで、各自興味のある分野を学習することができた
- 普段の業務では触らないモダンな技術を学ぶことができた
- 1人だと本当にこれでいいのか?と悩んでいたことが解決した
- チーム間の知識共有や交流の機会として良かった
❗️PROBLEM❗️
- 1時間では短いなと感じた(もう少しやりたい...と思った時に終わるのがもったいない)
- オン/オフライン混合で実施したので、会話のしにくさは一部あった
時間的制約による忙しさはあったものの、学習や交流の良い機会になったというのが全体を通した感想です。
特にiOSに関しては2人で同一画面についてコンポーネント単位で分担しており、 個々の負荷を下げつつ、SwiftUI自体のマージしやすさ等の体験に繋がったのではないかと思っています。
また、私個人としても、ユニットテストについて今後の運用方針など考えるにあたって迷うところもあり、 ほぼ1時間丸々相談に乗ってもらったりと、大変助かりました。
まとめ
目的として挙げた「今後のピクトリンクアプリ開発を見据えた、アプリ開発者のスキルアップ」に対して、 貢献できた取り組みだったのではないかと思います。
区切りをつけるためスキル向上会は一旦閉会しましたが、 今期は、アプリに関するLTや意見交流を行う時間を設定し、これまであまり関わりがなかった部署間でのアプリ開発者の交流促進活動を進めているところです。
今後もアプリ開発者の交流及び全体のスキルアップについて、アイデアを実現し、 事業部全体の技術力の向上に貢献していきたいと思います。