FURYU Tech Blog - フリュー株式会社

フリュー株式会社の開発者が技術情報を発信するブログです。

ユーザビリティテストにエンジニアが参加する重要性について

はじめに

こんにちは。 ピクトリンク事業部でwebアプリケーション開発を担当している西村です🧑‍💻
今回はユーザビリティテストにエンジニアが参加する重要性についてお話ししようと思います!

ユーザビリティテストとは

ユーザビリティテスト(以降UT)は開発しているプロダクトをユーザーに操作してもらい、
施策に対する効果の確認や課題の探究を行うことで、より良いプロダクト開発に繋げていくものです。

ユーザーインターフェース(以降UI)のユーザビリティは

  • 「学習のしやすさ」(Learnability)
  • 「効率性」(Efficiency)
  • 「記憶のしやすさ」(Memorability)
  • 「エラー」(Errors)
  • 「主観的満足度」(Satisfaction)

という5つの特性により構成されていると言われていますが、 上記5つの特性を評価し、使いやすいシステムになっているかどうかを判断します。

テストの方法

UTの方法は様々なものがありますが、私のチームの方法をご紹介させて頂きます。
まず被験者には思考発話法を実践してもらいながらプロダクトを触ってもらいます。
思考発話法とは被験者が感じていることを言葉にしてもらい、行動の裏側の心理を表面化する方法です。

テスト中のスマホの画面や被験者の行動はカメラで撮影しており、それをリモート環境でインタビュアー以外のメンバーが見ています。
一通り操作が終わったらその後インタビュアーが質問し、質問を終えるとテスト終了となります。
テスト後は参加していたメンバーで感想戦を行い、感じたことや気づきなどを話します。

エンジニアが参加することへの効果について

①ユーザーの思考や行動が理解できるようになった

ユーザーがサービスをどのように操作し、どのように感じているのかを深く理解することができます。
理解することでユーザーの思考プロセスや行動パターンを踏まえた機能改善ができるようになり、より良いUI/UXの提供に繋げることができます。

UT中で例えば個人情報の入力で離脱が多かったとします。
原因をヒアリングしていくと

  • 毎回入力するのがめんどくさい

  • 何のために個人情報を入力するのかがわからない

が挙がったとします。
それらの改善は行うとして、ユーザーは上記の様なことを思うんだという理解が大切です。
理解することによって今後のUI作成では

  • できるだけボタンを押すだけで終わるようにした方がいい

  • 説明の文言が長すぎて読んでくれないからイラストを活用しよう

というような考えになり、実装前の段階からユーザーフレンドリーな仕様に固めることができます。

②チーム内で課題に対しての共感がしやすくなる

サービスデザイナーが感じている課題に対してあまり理解できないことって今までにありませんか?
それは普段ユーザーと接していないから発生する感じ方のギャップかもしれません。

エンジニアがUTに参加することで、テスト結果の背景や文脈を理解しやすくなり、データやフィードバックの解釈が容易になります。
またテスト結果から検討した解決策の内容も理解しやすくなります。
テスト結果の解釈や課題に対する解決策が理解しやすくなることによって誤解や偏った解釈を避け、正確な改善施策を講じることができます。

③開発した機能に対して生の声を聞くことができる

普段開発しているだけではユーザーの生の声を聞く機会はあまり無いんじゃないでしょうか。
自分が開発したものがユーザーにどの様に映っているのかを確認することで結構気づきがあったりします。
文言変更や小さな修正だけでもユーザーにとってはインパクトがあったり、大きな修正をしたのに大して効果がなく凹むこともあります。。。笑

開発するにあたって考え方が変わるきっかけにもなると思うので、まずは気軽に参加してみることが大事だと思います。

長々と効果について挙げてみましたが、スクラムではチームメンバー全員で仮説を立てて検証していくので、 ユーザーの理解はどの役割でも重要な要素だと言えます。

最後に

今回はユーザビリティテストにエンジニアが参加する重要性についてまとめてみました!
普段UTをメインで行っているサービスデザイナーからもエンジニアがUTに参加することによって

  • 新たな発見や学びが増えた
  • 改善経緯の解像度が高くなった

というポジティブなフィードバックを頂きました!
エンジニアがUTに参加することで、エンジニアだけでなく、参加者全員に良い刺激があったように感じました。
今回はUTに絞ってお話をしましたが、今後もプロダクトがより良くなるような活動を考えていきたいなと思います!