FURYU Tech Blog - フリュー株式会社

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#ScalaMatsuri 参加の所感

粕谷です。

国平がボランティアスタッフとしての視点から参加レポートを投稿していたScalaMatsuri。僕は去年のScala Conference 2013に続いての参加となります。

そこで、去年と比べてScalaコミュニティにどのような変化があったか、と言った視点を交えつつ参加レポートを書きたいと思います。

導入企業の増加

去年のScala Conferenceは、コミュニティのコアなメンバーが集まっていた濃い雰囲気がありましたが、今年はそれに比べて段違いにオープンな雰囲気になっていました。要因としては、参加人数の増加が考えられると思いますが、その中でも「Scalaを実際に導入して活用している企業」が大幅に増えている印象が強いです。

カンファレンス内でも各企業が導入・活用事例を紹介していましたが、それらも単なる活用事例というよりも、実際の運用ノウハウの共有などといった、一歩踏み込んだ内容が多かったです。

Scalaの導入事例で面白かったのは、弊社のようにJavaからの移行、という例はむしろ少なくて、RubyPHPのような動的言語からの移行事例が多いようです。特にスピード感が求められるWeb開発において、運用中のシステム改修の安定化という観点で、静的言語を用いて改修の影響範囲をコンパイル時に検知したい、というニーズが強まり、その中でScalaが採用候補として選ばれるパターンが多いようです。

このあたりは我々がScalaを用いてソーシャルゲームの開発・運用をする際に重視している観点とも共通しています。特にソーシャルゲーム開発は短い開発期間でコードの広い範囲に手をいれるケースも多く、現状の我々の運用方法を考えると動的言語の採用は少し難しいところです。

求人数の増加

Scala導入企業の増加に伴い、当然の流れとして求人数も増加しています。各社ともスポンサーLTでは積極的に採用情報をお話されていました。中には人事部の人と一緒に参加された企業もありました。

ちなみにScalaMatsuri参加企業は東京を拠点とするところが多かったですが、弊社は京都にてScalaを用いた開発を行っておりますので、関西でScala導入企業を探しておられるエンジニアの皆さんはお気軽にご相談ください。弊社のキャリア採用ページはこちらになります。

アンカンファレンスでDDDを学ぶ

弊社では現在、始業前の30分間を利用して、週2日DDD本の読書会を開催しています。

2日目のアンカンファレンスではかとうじゅんいちさんがDDDのセッションを立ちあげられたので、そこに参加してきました。

ScalaとDDDは非常に相性が良い、というのはかとうさん以前からのお考えで、そういった事もあってScalaMatsuriにおけるDDDセッションは盛況でした。

我々も、素人の集まりの読書会ではなかなか議論をしていても明確な答えにたどり着けないものもあったりしますので、有識者と直接対話する機会を得たことは大きかったです。普段の読書会で頻繁に議論になる問題について、直接質問して知見をいただく事ができました。

Scalaという言語の裾野が拡がっている

今年のScalaMatsuriに参加して思ったことは、Scalaという言語が結構な勢いで裾野を拡げているな、ということです。

もちろん、まだ「メジャー言語」と呼ばれるほどの位置づけではありませんが、前述した動的言語からの移行事例などを聴いていると、今後もさらなる普及の可能性があるように感じます。

まだまだフロンティアな世界でもあるScalaの世界。我々と一緒に開拓していきませんか?